ICAD SXでモデルを作成しているときに非多様体になり、モデルの色が変わってしまうことはないでしょうか?そのままの状態だと再現したいモデル形状を表現できないということもあると思います。今回は非多様体になったときの対処法について何パターンかに分けて説明していきたいと思います。
- ICAD SXで非多様体になったときの対処法が分かる
- ICAD SXで非多様体になる理由が分かる
それでは早速見ていきましょう!
もくじ
非多様体になったとき 円
まずは、ICAD SXでモデルを作成してキリ穴やタップ穴、ザグリ穴などを配置時、非多様体になったときの対処方法から説明していきます。
非多様体になったときの例
ICAD SXで非多様体になる条件として、長方形のプレートの隅にキリ穴やザグリ穴などを配置したときに非多様体になることがあると思います。
この画像のようにプレートの隅にザグリ穴を移動させると「形状生成の結果、非多様体のF.Cソリッドになります。」とタブが表示され、「OK」を左クリックすると、作成していたモデル全体がピンク色になり、編集ができなくなってしまいます。
また、ザグリ穴の隣にザグリ穴をもう一つ作成したときも非多様体になっています。
非多様体になったときの対処法 円
2つの非多様体になる例を紹介しましたが、どちらも共通して点で接触している箇所があるので、非多様体になってしまっています。なので、ICAD SXでモデルを作成するときに点で接触しないようにモデルを作成すれば非多様体にはなりません。
先程例を挙げた、長方形のプレートの隅にザグリ穴を配置する場合は、ザグリ穴の位置を1/10000(0.0001mm)移動させると非多様体にならずにモデルを作成することができます。
ザグリ穴を並べたときに非多様体になったモデルも同様にコピーしたザグリ穴も位置を1/10000(0.0001mm)移動させると非多様体にならずにモデルを作成することができます。
非多様体になったとき 面
次にICAD SXでモデルの形状を変更時、非多様体になったときの対処方法について説明していきます。
非多様体になったときの例
ICAD SXでモデルの形状を作成しているときの非多様体になる一つ目の例は、切り抜き穴が重なったときです。下の画像のように切り抜きの穴が重なってしまうと非多様体になります。
また、折り曲げ形状をした板金でも非多様体になることがあると思います。形状的に不可能そうですが、下の画像のような形状をした板金です。
非多様体になったときの対処法 面
面のところで例を上げた、切り抜き穴が重なって非多様体になったモデルでも、切り抜き穴が点で重ならなくすれば、非多様体になることはありません。下の画像は、切り抜き穴を1/10000(0.0001mm)移動させて切り抜き穴を作成しています。
次の折り曲げ形状をした板金でも1/10000(0.0001mm)矢印の面の位置を移動させると非多様体にならずにモデルを作成することができます。
非多様体になったモデルは、1/10000(0.0001mm)移動させることで見た目上はピッタリに見えますが、寸法的には1/10000(0.0001mm)ずれているので、気持ち悪い方もいると思います。寸法値の表記自体は、キリの良い数値として表示されます。(小数点の丸め込みの桁にもよりますが。。。)
どうしてもピッタリの値にしたいという方は、点接触にならないようにザグリ穴や形状を作成してください。
他の方法を探して見つかれば追記したいと思います。
まとめ
今回は、ICAD SXでモデルを作成しているときに非多様体になったときの対処法とその条件について説明しました。非多様体になるときの条件が分かれば、どんな形状のモデルも非多様体にならずに作成することができるようになると思います。
今回の記事をまとめますと、
- 円を配置したときに非多様体になる場合は少し移動させる(0.0001mm)
- 面を配置をしたときに非多様体になる場合も少し移動させる(0.0001mm)
- 非多様体になる条件は点接触のとき
この記事がICAD SXで仕事をするときの作業効率のアップにつながれば幸いです。分かりにくい点がありましたら、お問い合わせからご連絡ください。
最後までご覧いただきありがとうございました!